最高の人生の見つけ方日本版2019映画の結末・ラストの意味は?感想と伝えたいメッセージを考察
2019年10月11日に公開した、吉永小百合さん、天海祐希さんが主演の「最高の人生の見つけ方(日本版)」。
ハリウッド映画版の「最高の人生の見つけ方」は、2007年にアカデミー賞俳優のジャック・ニコルソン、モーガン・フリーマンの主演で大ヒットした映画です。
全米で1億7,500万ドル、日本でも13億5千万円の興行収入を叩き出した大ヒット作をもとに、日本版にリメイクしたのが今回の作品です。
わたしも、主人公とちょっと似ている境遇でもあるので、ちょっと気になり見てみました。
Contents
「最高の人生の見つけ方」主な登場人物
あらすじをご紹介する前に、主な登場人物をご紹介しますね。
・北原幸枝(吉永小百合 / 若い頃:満島ひかり):大学を卒業後すぐに結婚し、以来専業主婦として家族を支えてきた。性格は真面目。余命宣告を受ける。
・剛田マ子(天海祐希):ホテルチェーンの女社長で大富豪。年下の夫がいるが、夫婦関係は上手くいっていない。余命宣告を受ける。
・高田学(ムロツヨシ):剛田マ子の秘書。敏腕な秘書だが、豪快なマ子にいつも振り回されている。
・神崎真梨恵(鈴木理央):「死ぬまでにやりたいこと」リストを書く少女。
「最高の人生の見つけ方」のあらすじ(ネタバレなし)と結末
では、あらすじを簡単に。
幸枝は、大真面目な性格で、主婦として夫や子供のために長年家庭を支えてきました。
幸枝は検査入院をするために病院を訪れた際に、大富豪の女社長、マ子と出会います。
対照的な人生を歩んできて、まったく接点がないように見える2人でしたが、1つだけ共通点がありました。
それは、「余命宣告」を受けたこと。
2人は、余命宣告を受けて初めて人生の虚しさに気が付きます。
ある日、幸枝は病院で難病にかかる12歳の少女に出会い、その子が落としたリストを拾います。
それは、「死ぬまでにやりたいこと」を書いたリストでした。
幸枝は、少女の代わりにリストに書かれたことを実行することを決意します。
そして、マ子も誘い、2人で実行することに・・・。
幸枝とマ子は、秘書の高田に手伝ってもらいながら、スカイダイビングをしたり、ももいろクローバーZのライブに行ったりと、リストに書かれていることを順番にこなしていきます。
いままでの自分だったらやらなかったことをやることで、いままで気付かなかった「生きる楽しさ」と「生きる幸せ」を感じます。
そんな2人にある奇跡が待っていたのでした・・・。
ハリウッド版では、リストの最後の「荘厳な景色を見る」は、主人公2人が亡くなったあとに、遺灰をエベレストの頂上でまく、という結末でした。
日本版は、どんな結末なのでしょうか?
ハリウッド版は男性でしたが、日本版は女性ですから、違った展開もありそうですよね。
「最高の人生の見つけ方」みどころと感想
日米での違い:やり残したことに挑戦する男性と日本人らしい思いやりで挑戦する女性
ハリウッド映画版では、主演のジャック・ニコルソンとモーガン・フリーマンが、死ぬ前にやり残したことに挑戦しようと旅に出る男性達の姿が描かれていました。
日本版では、主人公の2人が女性に変わり、難病を抱えた12歳の少女のやり残したことに挑戦するという設定に変わっています。
これは、「自分のやりたいこと」は「自分にはちょっと無理かな」と考える、ハリウッド版とはまた一味違う、日本人らしい行動心理や、若くして亡くなった少女への思いやりが映し出されているように感じました。
吉永小百合さんは、主婦としての不満や憤り、後悔などをナチュラルに演じ、天海祐希さんは、女手一つで成り上がってきた社長を熱く演じて、対照的な生き方を送ってきた2人の女性の姿を浮かび上がらせていました。
面白い演出:ももクロライブの興奮を体感できる
演出としてちょっと面白いなと思ったのは、実際に行われていたももいろクローバーZのライブが、ワンシーンに使われていたこと。
吉永小百合×天海祐希×ムロツヨシの3人が、ももクロのライブに行き、実際に撮影をしたそうです。
ももクロのライブの興奮と感動をそのまま体感することができます。
百田さん🌼
「今回リハーサルから一緒にやらせていただいて、お二人ともかなりの尺踊ってくださって嬉しかったですし、自分たちのライブを改めて誇れるような作品になりました。 (続)#最高の人生の見つけ方 https://t.co/3CfitJWEKS— 映画『最高の人生の見つけ方』 (@saikonojinsei_) 2019年10月25日
リストは大人の女性2人がやりたいことのほうがよかったのに
12歳の少女が亡くなってしまったことで、彼女の遺志を継ぐために始まった「やりたいことリスト」の旅。
でも、12歳の少女のやりたいことと、大人の女性がやりたいことって違うと思うんですよね。
ハリウッド版では、主人公の男性達自身のやりたいことだったので、見ていて応援したくなったのですが、日本版では、やりたいことリストをやることが「こなす作業」のようになってしまっていないかな、と思いながら見ていました。
もちろん、年齢を超えたことをやっているからこそ、新しい視点や楽しさもあるのでしょうが。
でも、もしもわたしが主人公だったら?と考えると違うかなと。
日本版の「亡くなった少女のかわりにやる」という他人を尊重する点と、ハリウッド版の「自分本位でやりたいことをやりきる!」という姿勢は、対照的でした。
まとめ:最高の人生の見つけ方
「最高の人生の見つけ方」は、自分がやっていることに自信がなかったり、「私ってなんなんだろう?」「私の人生って?」と悩んでいる人に観てほしい作品です。
わたしも幸枝と同じ主婦だけに、今後、どう生きていくのかを考えさせられました。
でも、男性だろうが、女性だろうが、人生やりたいことやらないでどうするの!と改めて思いましたよ。