9月入学のメリット・デメリットは?学校行事や受験はどうなるのか
新型コロナウイルスの感染の拡大で休校が続いている学校。
そんな中、学校の入学や新学期開始を9月に移行したほうがいいとの意見が出ていますね。
以前から海外からの留学生の受け入れや、日本人学生の海外への留学への対応を考えると、9月入学のほうが良いのではないかという意見も出ていました。
そこで今回は、9月入学制のメリット・デメリットや受験や入試との兼ね合いなど気になる点を調べてみました。
Contents
9月入学のメリットは?
9月入学のメリットは、以下のようなものがありました。
自粛期間中の学校間による学習格差を埋めることができる
#とくだねコロナSOS
現役高3です。9月入学はとても賛成です。終息しているかどうかはさておき私立の友達はオンライン授業をしているのに県立の私たちは10分程度の単元のまとめ動画がHPに上がるだけ、この学習格差をどうにかしてほしいです。— なな (@_n_a_n_a_7_) April 29, 2020
文部科学省は、全国の自治体に対して、2万5000先行の小中学校、高校に休校期間中にどのような学習支援をしているかの調査をしました。
その結果は、
- デジタル学習を活用した家庭学習を指導:29%
- テレビ放送を活用した家庭学習を指導:24%
- 教育委員会作成の動画での学習支援:10%
- パソコンなどを活用した対面でのオンライン指導:5%
ということでした。
各学校や自治体で努力や工夫をしているようですが、対応はバラバラですね。
現段階では、学校の休校は5月末まで延長されているところが多いことから、今後も長引く可能性もあり、現在の4月入学を9月入学にすることで、半年の余裕はできます。
学校行事を取り戻せる可能性がある
新型コロナウイルスの影響で、春の全国高校野球やインターハイ、中学体育大会なども中止になっています。
そのために準備、練習をしてきた生徒のことを思うと、さぞ悔しく辛い思いをしているのではないかと胸を痛めます。
今後、新型コロナウイルスがいつ収束するのかはわかりませんが、せめて全国レベルの大会は無理にしても、修学旅行や文化祭、体育祭などの学校ごとの行事は実施できたらいいなと考えます。
9月入学となれば、卒業が7月末となり、来年の7月までの時間的余裕が生まれるので、実施可能になるのではないかと思います。
就職活動や各種試験が取り戻せる
新型コロナの影響で、3月以降に予定されていた企業の説明会などが延期や中止になっています。
就活生にとっては、将来にまで影響する大問題ですよね。
また、教員採用試験や公務員試験なども、予定通りできるのか怪しい状況です。
学校の卒業が7月末になれば、入社式なども9月となり、半年間の余裕ができ、受け入れる企業側も準備ができますね。
9月入学のデメリットは?
次に、デメリットを見ていきましょう。
受験学年の生徒の負担が増える
現在の高校3年生は、共通テストや英語の民間試験導入で振り回されました。
そこに、さらに9月入学となり、入試時期が7、8月となれば、勉強の計画やあともう少しの頑張りだと頑張ってきたことなどの、精神面でもう持たないという考えもありますね。
今年の高3は本当にかわいそう。まず今年度の大学受験から必須になるはずだった英語民間試験からTOEICが19年7月に撤退。次に11月には民間試験の導入そのものが見送りに。そして20年1月には共通テスト記述式も見送りに。そしてコロナで学校には行けない。ここに来て9月入学案まで出てきた。
— オフシーズンの敗者 (@thorvish) May 1, 2020
マジ今の高3共通入試とか英語民間試験(?)とか9月入学の件(コロナのせい)とか勉強面振り回されすぎてなんで2002年に生まれちゃったんだろうなって思う…
— まめこ (@921mameko) May 1, 2020
なんで2002年に生まれてしまったかまで悔いてしまう気持ち、よくわかります。
9月入学については、今後の新型コロナウイルスの収束や休校の状況によって変わるものでもありますが、一番の当事者である生徒や先生、保護者の意見を十分にくみ取ってから判断してもらいたいですね。
学費の負担が増える
9月入学は断固として反対です。
私は浪人生ですが予備校などに通い大金を払ってる家庭にいきなり半年分余計に払わせることになるだろうし、メンタル的な面でもいきなり伸びるなどと言われても辛いだけだ。#コロナ#九月入学反対— yu (@hirateyurina102) May 2, 2020
子供達にあるはずだった行事をやらせてあげたい!とは思うけど、私立高校に通わせてる親からすると、あと半年分、余分に学費払う余裕ないんだけど。
留学だって、今のままでも4月から半年語学習って、バイトして資金貯める時間に使えるよ。皆が留学するわけじゃない。#9月入学— emi (@vbiUKPQa3Zl9Lhj) April 30, 2020
9月入学となると、今年度に限っては在籍期間が1年半となります。
つまり、その期間の学費も1年半分必要となります。
我が家も、休校で学校には通えないのに、休校している期間の授業料を現在払っています。
そしてさらに半年分追加で支払わなくてはならなくなります。
保護者が余分に負担するのか、学校や予備校がその分を負担して授業をするのか、そういった心配も出てきますね。
まとめ
今回は、9月入学制のメリット・デメリットや学校行事や受験との兼ね合いなどを調べてみました。
いまはまだ、新型コロナウイルス収束の時期も見えていません。
日本のグローバル化のためには、9月入学が良いという意見もありますし、混乱している今だからこそ改革すべきという意見もあります。
しかし、4月入学を9月入学にするにはソフト面、ハード面で様々にかかわる問題をクリアしなくてはなりません。
そんな大きなことを今まだコロナが収束していない時にどれだけ議論できるのか疑問ですね。
学校は生徒のためにあるものです。
これ以上生徒にしわ寄せがくることは避けてもらいたいなと思います。